当ブログはアフィリエイト広告を利用しています。

2022年10月19日水曜日

『 とめどなく、シュガー』上下巻ネタバレ感想【児島かつら】


とめどなく、シュガー 【電子限定特典付き】(上)
2022/08/26/竹書房

 就活の内定報告になじみの店へ顔を出した帰り道男同士の痴話喧嘩に遭遇した敬太。 スルーしようと思いつつも助けに入ると、絡まれていたのは苦手な大学の同級生・理一だった。 過去の恋を引きずる同級生×クローゼットゲイ “励まし合い”(一夜のセックス)から動き出す一途な恋


単行本の構成
【上巻】
・表題作「四角い月」
・表題作「削除 前編」
・表題作「削除 後編」
・表題作「名前 前編」
・表題作「名前 後編」
・表題作「リミット 前編」
・描き下ろし番外編「告白」2P
・あとがき1P
・カバー下メインCPプロフィール2P
・電子限定おまけ漫画2P

【下巻】
・表題作「リミット 後編」
・表題作「透明度 前編」
・表題作「透明度 後編」
・表題作「menu 前編」
・表題作「menu 後編」
・描き下ろし番外編「始まり」10P
・あとがき1P
・カバー下脇役プロフィール&作品解説2P
・電子限定おまけ漫画「これから先もよろしく。」4P


ファイブコーナーズコーヒー』のスピンオフ。大学の同級生で過去の恋(失恋)を引きずる敬太×クローゼットゲイの理一のお話。

評価が高かったので手にとったのですが、残念ながら自分には合いませんでした。回を追うごとに片方だけに負担がかかる構図にモヤモヤ。その構図にするなら、人物描写を丁寧に掘り下げてほしかったなぁ。

1巻で暗示された通りに立場が逆転して片方だけが必死になるパターンをエロ盛り沢山で展開していく感じだったので、なんだかバランスが悪いなと。

そもそも受の理一は敬太のどこに惹かれたんだろう。敬太にチャラ男と思われ、ずっと塩対応されて交流もほとんどなかったのに。敬太も過去の恋を引きずっていたわりには理一が自分に好意があると知った途端、コロッと持って行かれた感じ?

やや過剰に思えたエロを削って過去編や両想いになるまでのエピソードを積み重ねて二人の関係に深みを持たせてほしかったです。土台となる部分が不足していたせいか、どちらのキャラも不自然なほど極端に映ってしまって。

特に下巻の理一は、そんな人だったのとがっかり😣
遠距離恋愛で1年経過。地元にゲイ友を作って相談できる人ができたと敬太に悪びれずに仲良しツーショットを添えて報告。本当に友人関係ならまだしも、ゲイ友は理一に本気。

啓太としてはただでさえ遠距離恋愛で不安なのに、そんな状況の中で地元でゲイバレしたくないからと来ることをずっと拒まれ、ついにたまりかねて自分の意見(恋人として至って普通の要求)をぶつけたら、圧がキツいと負担に思われキレられ、ずっと未読無視され...。

これでよく続いたなぁと。ひたすら自分の気持ち優先で人の気持ちに疎い理一にモヤモヤ。下巻は理一の無神経さが許容範囲を超えていて読むのがしんどかったです。ハッピーエンドの迎え方も端折り気味でカタルシス効果がなかったのですっきりしませんでした。


とめどなく、シュガー 【電子限定特典付き】(上)


とめどなく、シュガー 【電子限定特典付き】(下)


ファイブコーナーズコーヒー