BL漫画holic（別館・サブブログ）: 『放課後のエチュード』第1巻ネタバレ感想【昼寝シアン】

2024年4月24日水曜日

『放課後のエチュード』第1巻ネタバレ感想【昼寝シアン】

放課後のエチュード 1
ビーボーイコミックスDX
2021/05/10/リブレ

舞台はとある芸術系高校。バレエ学科の凡人学生・見延千裕は、性格激悪と噂の先輩・一宮瞬と出会い、その天才的なダンスセンスに一目惚れしてしまう。学校独自の風習「ペア練」で一宮と2人きりの放課後レッスン権を手に入れた見延だったけど、なぜか一宮が“カラダの関係”を迫ってきて…！？

単行本の構成

表題作第1話～5話
＋描き下ろし番外編「そのあと」8P
＋イラスト入りあとがき1P
＋イラスト＆キャラ紹介（プロフィール）1P
＋電子限定描き下ろしマンガ1P
＋電子限定商業誌未収録14P

巻数表記がない続きモノ。日本有数の芸術系学院（中高一貫校）を舞台にしたダンサー同士の青春恋模様。高校から外部入学したクラシックバレエ専攻の主人公（見延）が天才肌の魔性ダンサー・一宮先輩の神神しいダンスに心奪われ、ペア練習の相手になってほしいとワンコ全開で猛アタックして口説き落とす過程を軽やかにラブコメタッチで描いた作品。

性悪と噂されている一宮先輩が思いのほか純情な人だと判明する流れが高校生らしくて可愛かったです。自由奔放なビッチ受かと思いきや、不器用で口下手なだけのツンデレ先輩。心を許した相手にだけ見せる柔和な笑顔が破壊力抜群。

訳ありな一宮先輩が抱えている悩みは重たいものがあるのですが、本当の自分を出せる相手と出会って徐々に優しい表情になっていく変化にじんわりしました。明るくてまっすぐなワンコ攻・見延の存在によって本来の自分を取り戻していく一宮先輩と、一宮先輩の的確な指導によってバレエダンサーとしてぐんぐん成長していく見延。

一緒に練習をするうちに仲を深めていく二人の様子にほっこりするとともに、圧倒的画力で描かれるダンスシーンに魅了されました。

一宮先輩は神がかり的な表現力で観る者を一瞬で虜にする天才ダンサーでありながら、身長が足りないせいでバレエを諦めてコンテンポラリーに変わらざるを得なかった挫折経験者。夢を失い、いまだに立ち直れないでいるところに追い打ちをかけるように彼の才能をやっかむ同級生たちの嫌がらせやバレエ顧問・二見（クズ教師）の存在が暗い影を落としています。

メイン二人の関係は可愛く爽やかに進展していきますが、当て馬絡みでダークな地雷要素があります。その点が読み手を選びそうかなと。1巻を読んだ時点では当て馬のタチの悪さ（未解決）がなんとも言えない後味の悪さを残しています。この男の罪をうやむやにしてほしくないなぁ。

可愛いDKの恋模様とスポコンドラマが楽しめる一方で、地雷要素にぞわぞわ。続刊で二人のさらなる成長を期待するとともに、鬼畜教師のこともきっちり解決（成敗）しほしいです。

🍀描き下ろし

■「そのあと」8P
第5話の続き。途中でカットされた初エッチをたっぷり💓

■電子限定おまけマンガ1Ｐ
筋肉フェチの一宮先輩が見延の厚い胸板を揉み揉み。猫みたいとキュンとする見延。

■商業誌未収録14P
電子限定収録のおまけ。同人誌やSNSで公開された漫画とイラスト：

・番外編4P
練習中に小悪魔エロモードになる一宮先輩と煽られるワンコ見延。

・「バレエ男子あるある」1P
練習の合間に見延がジュースを買いに行こうとすると、タイツだけで外に出るなと友人に止められる。自然光の下で見るとすごい存在感を放つ見延のあれｗ

・「反面教師」1P
「バレエ男子あるある」の続き。今度は一宮先輩が同じことをしようとしたので、全力で止める見延ｗ