
魔女と猫【電子限定2Pかきおろし漫画付】
2022/04/20/ 海王社
表向きは配達員だが、夜は裏社会の"運び屋"でもある須藤は、
ひょんなことから気になっていた隣人の宇野と鍋をつつく仲に。そんな中、街で宇野がカタギではない輩に絡まれているのを見かけ、
反射的に手を取って逃げ出した。
敵からの攻撃を受けた瀕死の須藤を救ったのは、魔女の末裔・宇野との契約──。裏社会の運び屋×魔女の末裔 契約から始まるエスケープラブ
単行本の構成
・表題作全5話
・描き下ろし番外編「present」17P
・解説&あとがき2P
・電子限定おまけ漫画2P
・描き下ろし番外編「present」17P
・解説&あとがき2P
・電子限定おまけ漫画2P
魔女狩りのターゲットにされている魔女と彼の使い魔になった元人間が、裏社会のハンターと壮絶な死闘を繰り広げながら絆を深めていく姿を描いた血みどろのダークファンタジー。
舞台設定はハードですが、土台にあるのは孤独な者同士が互いの孤独に触れて共感しあい、互いを必要なものと感じる人情味のある純愛モノで物語に入り込みやすかったです。
とはいっても、凄惨な暴力やモブの殺害シーンなどグロい描写が少なからずあるので、そういうのが苦手な方にはあまりおすすめできないかなと。
表向きは配達員だけど裏社会の運び屋でもある頑丈だけが取り柄と評される巨漢の須藤と、なるべく人と関わらないように生きてきた魔女の末裔・寿一のお話。
二人はアパートの隣人同士。挨拶してもいつもそっけない態度の隣人・寿一に須藤がめげずに挨拶し続けるうちに次第に打ち解けはじめ、一緒に鍋をつつく仲になる二人。
そんなある日、寿一が謎の男に追われるところを助けて瀕死の重傷を負った須藤は、一度死んだ直後に寿一の魔力によって息を吹き返し、寿一の使い魔として生きる決心をして・・・。
独自の魔女・使い魔設定がBLと好相性。魔女との契約は肉体交渉。キスで仮契約、セックスで本契約。
使い魔になると魔女ごとに持てる命の数だけ生き返れる残機があり、猫系魔女の寿一の場合は9個。契約している魔女から肉体交渉で魔力を供給されている限りは食べなくても死なないし、怪我もすぐに治る等々。つまり二人は一生を共に生きる契約を結んだ運命共同体。
二人が醸し出す雰囲気が主従関係とは違い、お互いを労わりながらパートナーとして寄り添っている感じがやりとりから伝わってきました。恋愛感情が加味されていく過程もお互いに唯一無二の存在であることが表現されていて、素直に応援したくなる二人。
使い魔との関係は魔女ごとに異なるみたいですが、他に登場した現役の魔女は悪役の一人だけ。しかも彼の場合は魔女の末裔ではなく、魔女の心臓を移植して魔女になった特異なケースで、彼の使い魔である夏美との相思相愛度や契約に至った経緯も明かされずじまいだったので、二人の関係が今一つ分からないままでした。
他にも魔女狩りに加担している闇勢力はいるようですが、描かれているのは夏美との対決だけだったので、もう少し魔女全体のことを知りたかったなぁ。魔女がどれくらいいるのか、互助組織の有無など、ぜひシリーズ化して世界観を掘り下げていただけると嬉しいです。
🍏描き下ろし
・後日談「present」17P
本編直後の二人。ほのぼの映画館デート→ホテルでラブラブエッチ7P→ピロートーク2P
・電子限定おまけ漫画2P
逃亡生活継続中。久しぶりの外食。二人の会話にじんわり。


魔女と猫【極】【電子限定2Pかきおろし漫画付】
18禁版
