
カーストヘヴン 8
2021/10/08/リブレ
エノが仕組んだターゲットを狩る狂祭で梓をかばった刈野。
キング失格の烙印を捺され失脚させられる。
そして2年1組のカーストゲームが実施されることになるが…。
そして時が流れ10年後。
梓、刈野、あつむ、久世、巽、仙崎たちの葛藤の
連続だった青春と、自ら切り開いた未来とは――。
最終話に12ページ加筆して10年後の恋人たちもたっぷりお届け♥
想像を超えるミラクルハッピーエンド!!
単行本の構成
・表題作第35話~38話(最終話12ページ加筆)
・脇役女子の番外編(雑誌掲載)
・あとがき&イラスト1P
・脇役女子の番外編(雑誌掲載)
・あとがき&イラスト1P
ついに完結!
久世×あつむのラブラブな10年後と刈野のスパダリ化の過程を見届けることができたのは感慨深かったのですが、物語が終わりに近づくにつれ、ダイジェスト化してしまったのが残念。
作者自身が物語を早く終わらせたかったのか、はたまた話数制限があったのか分かりませんが、カーストゲーム廃止の経緯も、ラスボスの江乃のことも呆気なく処理されてしまったように感じられて少し拍子抜けしました。
ネタバレ注意↓
6巻から出てくる仙崎と瓜二つの駒込(長身マッシュルーム・メガネ)は仙崎とは全く関係がない赤の他人だと判明。
駒込は江乃の幼馴染みでこじれた両片想い。中学時代、駒込が江乃を突き放したせいでガラスのハートの江乃が壊れて闇落ち。
駒込からその話を聞き、それなら駒込が諸悪の根源だと殴り飛ばして責め立てる梓...。
うーん、友達でもないのに他人の恋愛に口出すのはどうなのかな。そもそも江乃がメンヘラすぎたのが問題なわけで、駒込は何も悪いことしていないのに😓
悪事の限りを尽くしたメンヘラ江乃は、このあと呆気なく退場。新キャラ・大昇がやはり最後の切り札に。江乃のオモチャにされていた1学年下の弟の仇を取るために江乃を刺し殺そうとするが、梓が止めに入って事なきを得るという展開。
梓が止めに入るところまでは良かったものの、その後の梓のふるまいがどうにも彼らしくない感じがしたなぁ。
江乃を抱きしめて「お前もいいげん許されろ」と告げ、後ろで待機していた駒込にバトンタッチ。そんなキャラだったかなと。
悪に対して立ち向かうのではなく、正義を振りかざす立ち位置になっていたのが、なんだか梓らしくない印象を受けました。
カーストゲームはキングの刈野がクラスメイトたちの反撃に遭い、大けがをして入院したことであえなく崩壊。それでも予定通り次のゲームは行われるが、屋上から降ってきたキングのカードを都合よく梓が手にしてそれを燃やしたことでキング不在となり、そのままなんとなく潮時みたいな雰囲気になって終了。
カーストゲームに関しては、もともとトンデモ設定なので、始まりも曖昧だったし、幕引きも有耶無耶にするしかなかったのかなと感じました。
BL要素は最終的に主要登場人物が総ゲイ化。最終巻で大昇が梓に想いを寄せ、大昇の弟は刈野に片想い・・・。うーん、これは蛇足としか思えなかったなぁ。
最終話はその後の高校生活と10年後の3CPの様子をダイジェストで。
10年後のあつむは母校で先生に。帰宅すると久世が笑顔でお出迎え。久世は大手総合商社勤務を経てベンチャー企業に転職。同棲5年目のラブラブカップル。5ページほどの甘いラブシーンにホクホク。幸せそうな二人が見れて何より。
仙崎×巽は政治家秘書の巽と裏取引しているヤクザという関係なのかな。高校のときよりもさらに過激化😅
素直になれないのか、こういう関係が好きなのか不明だけど、完全にSM!
最後は刈野×梓の10年後。梓は文芸夏冬の政治部所属の報道カメラマンになり、刈野は政治家に。この二人はラブラブしながらもマウントの取り合いの日々。とはいえ、スパダリ刈野の方が一枚上手なのは明らか。
大人になった刈野×梓のラブシーンはたっぷり9ページ。挑発し合いながら絡み合う情熱的なラブシーンが堪能できます。


掲載誌:マガジンビーボーイ

刈野×梓編、久世×あつむ編、仙崎×巽編の各1話を収録。
無料試聴できます:ダウンロード販売
カーストヘヴン(出演:内田雄馬、小野友樹)
