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2023年8月11日金曜日

『私立帝城学園-四逸-』第5巻ネタバレ感想【夏下冬】


私立帝城学園-四逸- 5
2023/04/24/ふゅーじょんぷろだくと

2人きりで踊った一夜以来、春太(はるたか)は常に葵木のことを考えてしまう。 そんな春太の様子に同級生の辻(つじ)は葵木をデートへ誘うことを提案。 辻と三富(みとみ)にサポートされながら、春太は初めて葵木と週末を過ごす。 映画を見て、買い物をして、牛丼を食べて…学園の外で先輩との穏やかな時間を楽しむ春太。 一方で葵木の中では春太に対しての迷いがどんどん大きくなっていた。


単行本の構成
・表題作第20話~24話
・描き下ろし番外編「バレンタインイベント後の椿と辻」2P
・カバー下おまけ2P


ますます人間関係がドロドロとして混迷化。

四逸に権力が集中し、彼らとセレブOBによって私物化された学校が舞台。四逸以外の生徒は皆必死に這い上がろうと奮闘しているけど、腐敗した学園で力のない彼らができることといえば、好き放題している四逸のご機嫌を損ねないようにびくびくヘコヘコすることだけ。

うーん、ここの生徒たちは四逸を含め、誰もが他人の顔色をうかがってばかり。生徒たちに笑顔がなく、かけがえのない青春時代が空虚で痛々しいものに支配されているような描かれ方なので読んでいて息苦しくなります。

中心にいる四逸が単なるモブキャラ止まりの放蕩息子たちの集まりだからか、今一つドラマチックさや盛り上がりに欠ける印象。

将来日本を背負って立つようなカリスマ性やリーダーシップがあるわけでも、下級生のお手本や憧れになるわけでもなく、親の財力とコネで酒池肉林の享楽に耽るだけの四逸。彼らにとって格下の生徒やΩは奴隷同然、壊れても気にならないただのオモチャ。

そういう態度だから当然下級生から人望がなく、したたかな生徒が取り入るために寄って来るだけ。辻もそういう発言していましたよね。

春太はそんな学園で何を目指すつもりなののだろう。那治を支えるために入学したのに初恋を清算→友人関係に戻った那治はいなくなり、葵木先輩に気に入られてプレッジになったものの、四逸の中で唯一の良心的存在のお堅い葵木先輩もただならぬ過去を持っているようで…。

春太の恋の相手&腐った学園を改革してくれる存在として期待していた那治がいなくなってから、明らかに物語が失速し、締まりが無くなってきた感じがします。

特に那治ルートが消えてから葵木先輩のスパダリオーラに陰りが見え始めた感じが...。

オメガバース設定が絡んだ壮絶な悩みを抱えていることが今回判明する葵木先輩ですが、まだ高校生なのになんだかなぁと。所詮そういう人間ばかりが集まる腐った世界なんだなぁとしか。もう少し高校生らしい悩みだったらよかったのに。



私立帝城学園-四逸-(5)


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