当ブログはアフィリエイト広告を利用しています。

2025年3月31日月曜日

『灯台守とかもめの子』第1巻ネタバレ感想【吾妻香夜】


灯台守とかもめの子 1
2024年8月1日/大洋図書

クレール島の沖の岩礁にそびえる灯台で、 灯台守エヴァンは独り暮らしている。 ある嵐の夜、一艘の小舟が灯台へ漂着した。 小舟に乗っていたのは、瀕死のかもめの雛。 懸命に介抱したエヴァンだが、 翌朝にはかもめの姿が消え、代わりに目にしたのは、翼を持つ小さな子どもだった!


単行本の構成
・表題作第1話~6話
・イラスト入りあとがき1P
・雑誌掲載番外編「第5.5話:仕立て屋エヴァンとルネのズボン」11P


新作は20世紀初頭のヨーロッパ風世界観にファンタジー要素が加味されたドラマチックな作品。今回も冒頭からぐいぐい引き込まれました✨

灯台守をしている老人・エヴァンと彼が助けたかもめ・ルネのお話。

1巻はBL要素がほとんどありませんが、その前段階のストーリーが純粋に面白くて胸アツ!

この組み合わせでどんな風に恋愛に発展していくのかと読者の好奇心を掻き立てる構成になっています。

初見は雑誌でしたが、単行本だと表紙で結構ネタバレしてますねw

老いた灯台守がかもめの雛を助けて育てるところから始まる物語。一見すると一般漫画のような設定ですが、そこにドラマチックなファンタジー要素が加わり、BL要素の片鱗&ワクワクする世界観が展開されていくという構図。

灯台守が介抱した瀕死のかもめが翌朝可愛いちびっ子鳥人に変身して・・・。

見た目は人間の子供そっくりだけど、背中にかもめの翼があるキュートなちびっ子と、正体不明の生き物を保護することにした灯台守エヴァン。

エヴァンは一人で灯台を管理し、灯台で猫のバトーと暮らしているという設定。島人たちとは無線でやりとりし、灯台まで訪ねてくるのは配達員のシモンだけ。

1巻は緻密な作画・世界観の作り込みに感嘆しつつ、人情味&優しさが滲み出た二人のやりとりとお茶目な配達員・シモンを介して広がっていく島人たちとの交流風景にほっこりしました。

2巻はばっちり恋人編になるとのことなので、この先の展開が楽しみです😊

子育てBL・人情・ファンタジー。エヴァンとルネそれぞれの秘密は次巻に持ち越し。

ルネは島人たちが口にしていた神の使い・ハーピーなのかな!?本人はかもめの子と言っているけど。

ルネの不思議な力がエヴァンの身体にも影響を与えているらしき描写も気になるところ。 これらの不思議な現象により、カップリングは当初予想していたものとは逆になりそうですね。


🍏描き下ろし番外編「第5.5話:仕立て屋エヴァンとルネのズボン」11P

棒登り(島のお祭り)で色んなハプニングが発生し、すっかり汚れて灯台に帰ってくる二人。

また体が成長したルネ。本人は気づいていなかったみたいで、姿見で自分の今の姿をエヴァンから見せられてびっくりw

明日からはエヴァンのおさがりの服を着るように言われたルネは大喜び。

そんな中、箱に閉まったままの灯台守の制服に気づいて質問するルネ。一言答えただけで口をつぐむエヴァン。断片的な回想シーンから察するに、エヴァンは過去に大切な誰か(同性の恋人?)を亡くしたのかな...。

ルネのために器用にズボンを仕立て直すエヴァン。完成したズボンを着て踊ったり大はしゃぎしてお尻を破いてしまうルネにほっこり🤭



灯台守とかもめの子



掲載誌:ihr HertZ